平成17年4月に施行された「発達障害者支援法」において定義されている発達障害は、以下の通りです。
ー自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(AD/HD)、その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものー

引用:厚生労働省発行「発達障害の理解のために」
発達障害の原因
発達障害は生まれながらの脳機能の障害だと考えられています。保護者の育て方や本人の努力不足が原因でおこるものではありません。外見では、そのような苦手さがあることが分からないため、気づかれにくい障害です。また、得意な能力と苦手な能力にアンバランスさがある方が多くいます。発達障害そのものが治るということはありませんが、早期から本人の特性にあった支援や環境設定、周囲の理解により、地域社会の中で、自分らしく生活を送ることは十分可能になります。
主な特性
◆対人関係・社会性
・人と楽しみや興味を共有することが苦手
・場面や状況を読み取って、瞬時に相手の気持ち、人間関係をつかむのが苦手
◆コミュニケーション
・自分の気持ちや考えを表現することが難しい
・話し言葉の理解が苦手である一方、目で見て理解することは得意
・相手との会話や意思疎通を図ることが難しい
◆イマジネーション
・特定のものに対する興味関心が強い
・見えないものをイメージすることが苦手
主な相談内容
- 就学前
- 一人遊びが多い・言葉の発達が遅い・活動の切り替えが難しい・動きが活発で落ち着きがない など
- 小学校・中学校・高等学校
- 勉強で周りのスピードについていけない・忘れ物や遅刻が多い・何度注意しても同じことを繰り返す・トラブルになり、友達関係が長続きしない・おしゃべりが始まると止まらない など
- 専門学校・大学
- 履修登録がうまくできない・サークルの勧誘や押し売りなどを断れない・レポートの期限が守れない・自分で計画的に動くことができない(就職活動・卒業論文など) など
- 就労・職場
- 就職が出来ない・就職しても離転職を繰り返す・暗黙のルールが分からない・お金などを計画的に使うことが難しい・整理整頓が苦手・長時間ひとつの事に集中する など